創作民話
はじめに
福が生まれるまち、「福生」。福って、「しあわせ」ということだよ。なんかすっごくいい名前だよね。そんなまちにいるだけで、しあわせになれそうだ。なにしろ、多摩川と緑がいっぱいある。むかしは、天狗もすんでいた。天狗といえば、鬼のすんでいた大岳山のほうをながめると、ポコンポコンと、なかよく二つならんでいる「雨ふり山」がみえるよ。なぜそういうかは、本のなかのおはなしにでてくるからおたのしみにね。
ちょっとだけいうと、雨がふらないと、東京の人ののむ玉川上水の水が、カラカラなってしまう。そんなときに、「雨ふり山」にお願いすると、ちゃんと雨がふってきて、ミイラにならなくてすむんだ。
むかしから、福生は、人を「しあわせ」にしたんだね。よかったね。
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創作民話 むかし福生
平成7年11月30日第一刷発行
編著者:なかざわうしお
発行人:中沢 潮
発行所:VOICE